岡田克也代表は28日、石川県を訪れ、輪島市では「岡田克也代表『未来』を語る」と題して講演し、また、金沢市内で開かれた民進党石川県連の定期大会に出席し、来たる参院選の意義と、石川県選挙区の野党統一候補として推すことを決めている柴田未来(しばた・みき)さんへの支援を呼びかけた。

岡田代表の講演に多くの人が集まった

 岡田代表は、安倍総理が自らの経済政策の行き詰まりを認めず、「世界経済はリーマンショック前と似た状況」などの認識を示していることを批判。その上で、「安倍総理の経済政策には、『普通の人たち一人ひとりが安心して生活できる状況をどう作り出していくか』『一人ひとりが豊かになるために政府は何をしなければいけないのか』という視点が決定的に欠けている」と述べ、非正規雇用の拡大を図ってきた労働政策の転換、所得税や相続税、金融課税などの再分配機能を高めること――などを提案し、「経済のパイを大きくするだけではなく、どう分配するかという視点がなければ、持続可能な経済成長はできない。ここが安倍自民党との大きな違いだ」と力を込めた。

柴田未来候補予定者

 その名前から「明るい未来」を期待させる柴田未来候補予定者は名前の通りの人柄で、弁護士として活躍する中、昨年12月に立候補することを決意し、現在精力的に活動を展開している。県連大会であいさつに立った柴田候補予定者は、5年間米国に暮らした経験から、「お金のある・なしで人の価値が変わると言われた米国で、『人の命は等しく尊く、人の人生は等しく尊い』と信じられる日本という国に生まれたことを、誇りに思って過ごしてきた」と振り返り、「しかし今、安倍政権の下でお金持ち最優先の政治が行われ、格差がどんどん拡大して、日本人の若い人にも『人の人生はお金のある・なしで価値が変わる』と思っている人が増えているのではないか」「社会全体が支え合って、1人では解決できない問題を社会全体で支える、それが本来の政治の役割だ。その政治のあり方が大きく変わってしまったことに、本当に憤りを感じている。今の政治を、もう一度国民の目線に立った、国民の声を聞く政治に変えたい」と語り、目前に迫った選挙戦本番に向けて「自分の持っている力以上の力を出し切って、皆さんと一緒に大きな成果を上げたい」と、支援を訴えた。

近藤和也石川3区総支部長

 輪島市では、同地を選挙区とする近藤和也・石川3区総支部長があいさつに立ち、地方の実情に目が向いていない自民党政治を問題視。「待機児童が大きな問題になっているが、ここ輪島では、小・中学校や高校の統廃合のほうが問題だ。通園・通学が家計の大きな負担になっている現状を見て、20代や30代が子どもをあきらめ、少子化が加速する。地方選出の国会議員なら、どこの政党に所属していてもその声を上げなければいけない」と主張した。また、日銀のマイナス金利政策についても「このままでは地方の金融機関は立ち行かなくなる。一刻も早くこの方向を修正しなければ」と述べ、「柴田さんの勝利のために、そして自分自身も常在戦場のつもりで準備をする」として、来たるべき選挙での柴田候補予定者と自身の必勝を誓った。

連合石川との懇談会

 岡田代表は石川県連定期大会の後、連合石川の役員らと懇談し、「柴田さんという素晴らしい候補を擁立した。『惜しかったね』ではなく、勝たなければ意味がない。連合の皆さんにも大変なご支援をいただき、ご苦労をおかけしているが、ここは勝ちに行く選挙区だ。さらなる後押しをいただき、比例候補者ともども結果をしっかり出していただきたい」とあいさつし、さらなる支援を求めた。この懇談には、党石川県連から近藤和也代表と田中美絵子副代表も同席した。